死に向かう志士、寺田屋と近江屋 龍馬ゆかりの地を行く(産経新聞)

【龍馬ゆかりの地を行く】

 坂本龍馬ゆかりの宿として有名な寺田屋(京都市伏見区)は、焼板に格子窓をしつらえた伝統的な日本家屋のたたずまいだ。1階には、当時の女将だったお登勢の部屋、2階には龍馬が愛用していたとされる龍馬の部屋がいまも残る。

 龍馬はお登勢を「おかあ」と親しみ、後に妻となるお龍を養女にしてもらうなど、何かと世話になった。「お登勢は、志士たちの面倒見がよかったとされているし、龍馬も『お国みたい(高知と同じだ)』と手紙に記しており、とても寺田屋が気に入っていたのでしょう」と、霊山歴史館学芸課長の木村幸比古さんはいう。

 薩長同盟締結後の慶應2(1866)年1月23日夜、龍馬は長府藩士の三吉慎蔵と寺田屋の2階にいた。1階ではお龍が入浴中だった。そのとき、幕吏50人が寺田屋を取り囲んだ。司馬遼太郎「竜馬がゆく」では次のように記されている。

 〈(捕吏。−)と思ったとたん、おりょうはそのままの姿で湯殿をとびだした。自分が裸でいる、などは考えもしなかった。裏階段から夢中で二階へあがり、奥の一室にとびこむや、「坂本様、三吉様、捕り方でございます」と、小さく、しかし鋭く叫んだ。竜馬はその言葉よりも、むしろおりょうの裸に驚いた。昂奮しているせいか、目にまばゆいほどに、桃色に息づいている。〉

 寺田屋にはいまも裏階段が残る。お龍は愛する男のため必死になって駆け上ったに違いない。龍馬は、高杉晋作からもらったという短銃で幕吏数人を射殺した。自身も負傷はしたが、お龍のおかげでなんとか命拾いした。

   ×    ×

 身に迫る危険を幾度も回避してきた龍馬だが、慶應3(1867)年11月15日、醤油(しょうゆ)商の近江屋で暗殺された。現在、河原町通り沿いの近江屋跡地はコンビニエンスストアなどが入るビルになっており、ビル前には龍馬と中岡慎太郎が遭難した地であることを示す碑がひっそりと立っている。

 龍馬の霊は京都霊山護國神社(同市東山区)に祀られ、墓前では手を合わせるファンの姿が見受けられる。

 33歳で非業の死を遂げた龍馬。暗殺の背景については、これまで数々の検証が試みられてきたが、真相はいまだに解き明かされていない。

 新選組隊士の鞘が近江屋に残されていたため、当初は新選組の犯行とみられていたが、明治時代、新選組隊士の証言から京都見廻組だったことが判明した。

 その後、見廻組隊士だった今井信郎が、龍馬を襲撃した一人だったことを告白した。隊士8人で近江屋を襲撃したとみられ、京都市東山区の霊山歴史館には現在、龍馬を切ったとされる桂早之助の刀が展示されている。

   ×    ×

 「暗殺の黒幕は見廻組の上部団体だった京都守護職の松平容保が有力ですが、徳川慶喜を新政府の盟主にしようとした龍馬の行為は許されないと考えた薩摩藩の陰謀説もあります」

 幕末史に詳しい霊山歴史館学芸員の木村武仁さんは、こう指摘する。

 黒幕をめぐっては、大政奉還の功労を独占しようとした「後藤象二郎陰謀説」や、暗殺者のターゲットは中岡慎太郎だったという「巻き添え説」といったさまざまな説がある。

 「一般的に暗殺に関する史料は少ないものですが、龍馬暗殺の史料は40点にのぼって多く、記述もそれぞれ少しずつ違っているので混乱するほど。龍馬暗殺だけで1冊の本ができるぐらい」と、木村さんはいう。 幕末の英雄だけに、作家たちもそれぞれに思いを巡らせ、いろいろな暗殺説が創り上げられたのかもしれない。

     ◇

 「龍馬とお龍」 龍馬とお龍の出会いの時期は諸説ある。龍馬は姉の乙女にあてた手紙の中で、「私しニにており候」(木村幸比古著『日本を今一度せんたくいたし申候』より)と、お龍が自分と同じ名前であることを紹介している。また、父・将作が病死して家が没落した後、悪者にだまされて女郎に売られた妹を、お龍が取り戻したことも手紙に記されており、姉にお龍を認めてもらおうとした思いが伝わってくる。(山田淳史)

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<諫早湾干拓事業>国、県に開門要請へ 反対派漁協方針転換(毎日新聞)

 国営諫早湾干拓事業(諫干)を巡り、長崎県雲仙市の瑞穂漁協(68人、石田徳春組合長)は3日開いた全員協議会で、開門調査の実施に向けて国や県に要請行動を起こすことを決めた。1997年に潮受け堤防が閉め切られて以降、瑞穂漁協は開門に反対してきた諫早湾内3漁協の一つ。地元漁協の一角が開門に向けて方針を転換したことは、「絶対反対」の立場を取る長崎県などにも影響を与えそうだ。

 協議会は非公開で行われたが、出席者によると全会一致で反対意見はなかったという。協議会後、石田組合長は「組合員の命を守るため、行動を起こすことにした」と述べた。

 瑞穂漁協▽小長井町漁協▽国見漁協の諫早湾内3漁協は、潮受け堤防を常時開門した場合、膨大な淡水が湾内に流れ込んで漁場が荒れるとして、開門に反対してきた。

 しかし、堤防閉め切り後、瑞穂漁協では漁獲量が激減。近年は、漁船漁業の水揚げが1隻当たり年間100万円にも満たないといい、仮に開門で一時的に湾内が荒れても、長期的に以前の漁場に戻すことが得策と判断したという。【柳瀬成一郎】

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首相、子ども手当の11年度以降満額支給に意欲(読売新聞)

 国会は2日、衆参両院本会議で鳩山首相の施政方針演説に対する各党代表質問を行った。

 首相は、2011年度以降の子ども手当の満額支給について「基本的にはマニフェスト通りに行いたい」と述べ、民主党の衆院選政権公約(マニフェスト)通り、月額2万6000円を支給する意向を示した。子ども手当は初年度となる10年度は半額支給で、11年度以降の満額支給については、財政事情を踏まえ政府内に慎重論が出始めている。

 首相はまた、個人の所得を正確に捕捉する「納税者番号」制度の導入に前向きな考えを表明した。首相は「社会保障制度の充実、効率化を進め、所得把握の精度を高めるために不可欠なインフラ(社会資本)だ。1年以内に検討を進め、結論を出したい」と説明した。

 一方、小沢民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」をめぐる政治資金規正法違反事件に関し、首相は「検察の捜査による解明も処分も定まらない段階で、自浄能力を(民主党が発揮すべきだと)声高に叫ぶのは適切ではない」と述べた。公明党の井上幹事長が「民主党として説明責任を果たし、自浄能力を発揮すべきだ」と批判したことに反論した。

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【新・関西笑談】リヤカーマン世界を歩く(2)冒険家 永瀬忠志さん(産経新聞)

 ■気温54度のオーストラリア 「やめたい」でも終わると寂しい。

 −−日本を徒歩縦断した後、一番初めに行かれたオーストラリアの思い出は

 永瀬 オーストラリアは広いというのと、後は暑かったことが印象に残っています。真夏のオーストラリアでしたが、想像以上の暑さに苦しめられました。50までの目盛りがある寒暖計を日本から持っていきましたが、一番暑かった日でその50度の目盛りを超えちゃいまして。あと目分量ですが、54度まで気温が上がった日がありました。

 −−何と、54度ですか

 永瀬 北の砂漠から熱風が吹いてきて、リヤカーの鉄パイプも熱せられ、手で触ったら「あちっ」て声を出すくらいの熱さになってました。熱風の方に顔を向けると、「熱う」って顔を背けてしまう。水で体を冷やそうと思い、水筒の水を頭からかぶると、水が風呂の湯くらいの温度になっていて全然涼しくなく、「いい湯加減だな」と思うくらい。こんな旅は二度とするもんか。早く終わって日本に帰りたい。その一心で歩いているという始末でした。

 −−オーストラリアは東海岸のシドニーから、西海岸のパースまでの横断でしたね

 永瀬 はい。西海岸目指して歩いたんですが、パースまで残り100キロくらいで先が見えてきたとき、明日か明後日にこの旅が終わっちゃうという、どういう訳か心境の変化が起きました。早くやめたかった旅でしたが、「本当に終わっちゃうんだな」という寂しい気持ちがわいてきたんです。旅が終わるうれしさと、本当に終わってしまうんだという寂しさと、半分半分くらいの複雑な気持ちのままパースに着き、100日間の旅を終えました。

 −−海外での第一歩が自信につながったのですね

 永瀬 子供のころ、テレビを見たり、本を読んだりして、一度アフリカへ行ってみたいと思っていたんですよ。一生の内、一度行けるかな、行けたらいいなぐらいにしか思っていなかったんですが、オーストラリアを歩いた後、アフリカも歩けるかもしれないと思い、それからアフリカへ行く準備を始めました。

 −−アフリカといわれますが、危険を伴うのでは

 永瀬 そうですね。モンバサというケニアの海岸の町を出発したんですが、そこからケニアの首都、ナイロビまで歩いてゆき、そこで日本人からだいぶ引き留められました。「危険だからやめなさい」と。途中でライオンなど猛獣と出会うかもしれないし、病気になる確率が高いという。あのとき、現地事情を知る人が5人集まっておられたんですが、ここにいる人間の中で君の計画が最後まで全うできるというか、目的地まで行けると思っている人は1人もいない。99・99%の確率で行けない、と説得を受けました。

 −−無理からぬ話です

 永瀬 「どうして歩いていこうとするのか」と質問されたとき、ふっと頭に浮かんだのは、「また歩こう」と思った瞬間。ナイロビまでの道中で、現地の人から生卵の差し入れをもらうなど、励ましを受けた話をした。すると、旅の緊張感を思いだし、5人の人たちに囲まれながらも泣いちゃったんです。これからまだ1年くらい歩いていかねばならない。何があるんだろうっていう不安感もあった。もうなんだか悲しくて泣いちゃったんです。(聞き手 谷田智恒)

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鳥取連続不審死 上田容疑者のウソで固めた人生(産経新聞)

 強盗殺人事件に発展した鳥取の連続不審死。28日、電器店経営、円山秀樹さん=当時(57)=に対する強盗殺人容疑で再逮捕された元スナック従業員、上田美由紀容疑者(36)は「元看護師」を自称して大量の睡眠導入剤を持ち歩き、言葉巧みに男性に近づき金銭的な援助を求め、一部の交際相手には睡眠導入剤を飲ませていたという。6人の男性が謎の死を遂げた事件の真相解明が始まった。

 「ちゃんと薬を飲んで!」。昨年10月26日夜。上田容疑者は、昏睡状態になった男性の口元へ多量の錠剤を押し込んだ。介抱と思える姿だが、一部始終を目撃した上田容疑者の知人は、錠剤が男性の常備薬だったカプセル薬と違うことに疑問を抱いたという。

 男性は翌朝に急死。知人の話によると、上田容疑者は知人に警察に疑われていると打ち明けた上で、「薬は飲ませてないよね。警察から聞かれてもそう言って」と頼んだという。

 急死した男性は無職の田口和美さん=当時(58)。捜査関係者によると、田口さんの遺体から、円山さんや昨年4月に水死したトラック運転手、矢部和美さん=当時(47)=と同じハルシオンなど睡眠導入剤2種類と風邪薬の成分が検出された。一連の不審死は連続殺人だった公算が大きい。

 この知人によると、上田容疑者は「昔は看護師だった」と話し、持病や健康管理のアドバイスと称し、出所不明の薬を配っていた。しかし、県警によると看護師だった経歴はなかった。元看護師と信じ込んで薬を飲んだ人たちはその後、体調を崩したり、意識を失ったりしたほか、病院で治療を終えて帰宅すると財布の中身が無くなっていることもあったという。

 上田容疑者は鳥取県北栄町出身。県内の高校を中退し、平成5年ごろ大阪で結婚して子供をもうけたが、離婚し地元に戻った。その後、鳥取市内のスナックで働き、最初の詐欺事件で逮捕された昨年11月当時は共犯として起訴された男(46)と5人の子供と一緒にアパートで暮らしていた。

 死亡した6人とはスナックの従業員と客として知り合った。同僚によると、「ほれっぽいところがあり、よくしゃべり愛嬌があるので人気があった」。客と2人きりになると、「一緒に暮らそうか」などと甘い言葉をささやき、身の上話を聞かせたという。

 交際が始まると、すぐに「結婚」を口にし、自分自身や家族の病気の治療費などの名目で金銭的な援助を求めた。中には別れるまでに渡した総額500万円相当の現金や貴金属が返済されず、民事訴訟を起こした男性もいる。男と共謀した詐欺事件では1千万円近い不正な利益を得たとみられる。

 手に入れた現金は浪費された。毎日のようにアパートの隣人を夕食や銭湯に誘い、代金1〜2万円を負担した。また、近所のコンビニでは漫画本や菓子、飲料に毎回現金5〜6千円を使った。美容院では3女の七五三の際に子供全員に着物とドレスを着せると告げ、料金約6万円を提示したスタッフに、「安いわね」と大声で話しかけたという。

 捜査幹部は「身の上話も経歴も全部うそ。でたらめだらけの人生」と断じた。

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